ウッドショックで変わる住宅事情、その対策について

コラム ウッドショックで変わる住宅事情、その対策について。

ウッドショックで変わる住宅事情、その対策について

皆様は『ウッドショック』という言葉を聞いたことがありますか?
2021年3月頃から住宅業界の中では「ウッドショック」と呼ばれる言葉が注目され問題となっています。
この問題ですが、地域のローカル番組などでは報道されたり一部の新聞に掲載はされたりはしましたが、大きく報道されていません。
結果、その実態を知らないまま単語だけ耳にしたことがあるという方も少なくないのではと思います。
今回はそのウッドショックとそれらが住宅業界に与える影響、それらに影響を受けにくい業態などをご紹介できればと思います。

目次

ウッドショックとは。

ウッドショックとは

ウッドショックとは海外から取り寄せられる木材の価格が高騰された事により、かつて起こったオイルショックになぞらえて生まれた言葉です。
日本での木材の自給率は4割弱程度と非常に少なく海外からの輸入材に頼っているのが現状です。
昨年発生し、2021年7月現在も猛威を振るう新型コロナウィルスの影響により米国や中国の木材の需要が高まった事から木材の輸入が滞り、価格が高騰したり調達がしにくくなり住宅業界に深刻な影響を与えています。
過去にもこういうウッドショックは起こっており、例でいえば1992年~1993年に起きた世界的な天然林保護運動をきっかけとした丸太価格の暴騰現象やリーマン・ショック直前の2008年に起きた木材価格の高騰などがあげられます。

ウッドショックは当然家づくりにも影響を与えます。

木材需要グラフ

当然木材の価格が高騰すると新築で家を買おうとするとお施主様にかかる負担も大きくなります。
最悪木材不足が深刻な場合家が建てられないなんて事も起こります。
つまりどういう事かというと、家を買う為に良い条件で土地が見つかったとしても、結果的に家が建てられなかったり、予想以上の価格になったり工期の見通しが見えなくなるという可能性も出てきます。
6月中旬のリフォーム産業新聞の記事によると、ウッドショックによる外材不足は深刻化していく流れにあり、地方の建築会社では7月着工する物件の半分が材木在庫の不足で見通しがたっていないという声も上がってきています。
特に「ローコスト住宅メーカー」や、「建売住宅のメーカー」は安い海外輸入材に頼ってきたことから影響が大きくなっています。

ウッドショックはいつまで続くのか。

ウッドショックはいつまで続くのか。

これに関しては所説あり、一概にすぐに解決するかどうかは世界情勢などにも左右されるため、簡単に予測する事は難しいといわざるを得ません。
一般的に言われているのは年内の2021年12月末までは確実に続くという見通しです。
世界の流通が改善されたとしても、コロナによる影響でリモート需要などが増えてきた事でウッドショック問題の改善は見込めないため、見通しは不安定化するという予測もあります。

ウッドショック事情に強い『中古市場』

ウッドショック事情に強い『中古市場』

人によっては「ウッドショックが落ち着きそのタイミングまで待とう・・・」と考えている方もいるでしょうか、
出来れば、家族の事情もあり早く地に足のついた自分たちの生活を始めたいという方もいるでしょう。
そういう方にお勧めするのは建売の中古物件です。
中古物件であればウッドショックに影響される事なく費用を抑えて住宅の購入が可能といえます。
もちろん中古物件はちょっと・・・と思われる方もいるでしょう。
そういう方々の為に、リフォームやリノベーションという選択肢があります。
当然ですがリフォームやリノベーションにも木材を使うケースもあるので、その際は影響を受けるかもしれませんが、まず生活を安定させ機をみてウッドショックが終息を迎えたころリノベーションを行うという選択肢もあるのです。
中でも一定の条件を満たす中古マンションを購入することはおすすめです。
もちろん銀行の借り入れなどローンの事もあるのでそれを前提として考えた場合、不動産とリノベーション費用に詳しい業者にご相談するのが一番かと思います。

いかがでしたでしょうか?
『ウッドショック』は私たち住宅・不動産関係はもちろん、お客様自身にも多大な影響を与える可能性があるというのがお分かりいただけたと思います。
ただリノベーションでは既存物件の骨組みを再利用するため、施工時に使用する木材は新築等に比べても大幅に削減することが可能です。
当然、木材使用量を減らすことにより、費用面でも大きなメリットが受けられるのがリノベーションの強みともいえるでしょう。
一度このウッドショックを加味した上で幅広く視野を見てご検討をされるのはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。

[記事]田中 義人

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